中世ヨーロッパの主役は豚? 風呂を忘れたローマ人
漫画や映画でもヒットしたテルマエ・ロマエ。
古代ローマは水道技術が高く、風呂の文化がありました。
しかし、時代が下るとその記憶はどこかへいってしまいます。
人は不便さを乗り越えるためにはなんでもする
一度でも良好するとわかるのですが、ヨーロッパのホテルは浴槽がない部屋がよくあります
聞いてみると風呂に浸かる習慣がないと言います。
もしかしたら現地ではなく、多くの旅行者の方に習慣がないのかもしれませんが。
テルマエ・ロマエでは公衆浴場があったのに、と思ってしまいます。
古代ローマでは風呂の文化はありました。

時代が下ると、今と同じように大都市に人口が集まりだします。
すると困るのは住むところ。
人口が増えると上へ上へと住むところを開拓します。
いかに水道技術が発達していようとも、2回以上に水を上げるのは至難の業。
しかも集合住宅はひとつではありません。
人というものは不便さを乗り越えるためには何でもします。
2階以上で水道設備がないとなると、トイレは公衆トイレに行くことになります。
それが面倒になると窓から捨てるようになります。
もう一度書くと「窓から捨てる」ようになります。

最初は抵抗があるかもしれませんが、不思議なもので慣れてきてしまいます。
すると街中が汚物とゴミであふれるようになります。
あのウィーンですら、国外から賓客を招く準備は掃除からでした。
しかも大通りや広場を数日かけて大掃除するのです。
あふれたゴミを放置するわけにはいきません。
豚は究極のリサイクルシステム?

当時、ゴミを漁る野犬は多かったのですが、さすがに野犬が増えるのは嫌いました。
野犬を退治する専門の職業があったほどです。
そうして登場したのが「豚」でした。
映画「スナッチ」では死体処理に食欲旺盛な豚を使う、というものがありました。
どこまで信じられるかはわかりませんが、大した食欲というのは本当なのでしょう。
この映画では「豚のようにがっつく」と言われたように、ゴミであふれた街の掃除役を担いました。
そしてゴミを食べて太った豚を人間が食べるという、究極のリサイクルを生み出したのです。
かくして中世ヨーロッパの街並みには、ゴミや汚物の中を豚が闊歩していました。
今では考えられない異様な光景がありました。
テルマエ・ロマエのルシウス技士がタイムスリップしたら、この光景にどんな顔をしたでしょうか。
タイムスリップしたのが平たい顔族の街で本当に良かったですね。
[amazonjs asin="B009727M6M" locale="JP" tmpl="Small" title="テルマエ・ロマエI<テルマエ・ロマエ> (ビームコミックス)"]
[amazonjs asin="B00G7WD4WG" locale="JP" tmpl="Small" title="スナッチ (字幕版)"]