名なんてないよ – ウルトラマン第1話

2015年10月14日

そんなわけないだろう!
と、鋭く突っ込まれそうな発言ですが、本人(あるいは本人の代弁者)がそう言っているのだから、ウソではないはずです。
しかもその後は、あたかも今決めました、といった感じで「ウルトラマン」と名乗ります。

彼はM78星雲から来た宇宙人で、これ以降数々の名言と名勝負を残していくのです。

hankashiyui
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発言の経緯

彼(名無しの権兵衛とは呼べないので、これ以降はウルトラマンと呼ぶ)は科学特捜隊のハヤタ隊員を不慮の事故により、命を共有することになります。
ウルトラマンは追ってきた怪獣ベムラーを爆砕。
その後、ハヤタ隊員の姿で科学特捜隊の面々と出会いました。

科学特捜隊の面々はウルトラマンを見たのは初めてだし、一時消息不明になったハヤタはウルトラマンを「彼」と親しげに呼ぶではありませんか。
「彼」とは誰なのか、名前は何なのか。
当然の疑問です。

視聴者はテレビの前で期待したでしょう。
何せ視聴者はオープニングの時点、というか本放送の1週間前の放送で「彼」がウルトラマンと知っています。
「一体どういう名乗りをするのか」、当時を知りませんが、おそらくこの瞬間を待っていたはずです。

そしてハヤタが放った一言がこれでした。
「名なんてないよ」

彼らに名前はないのか?

思えば、ウルトラセブンも「ウルトラ警備隊の7人目」が命名由来です。
つまりこちらは地球人が付けた名前です。
正式には、340号と言います。
上司が呼びかけてたので間違いないです。

つまりM78星雲近辺の人たちは、地球人でいう「名前」という概念が存在しないのかもしれません。
だから自分の名前を聞かれて「名なんてない」と言ってしまったのかも。

回が進むとそうではないことがわかります。
最終回でのゾフィーの登場です。
ウルトラマンは「ゾフィー」と呼びかけていますので、「ゾフィー」は地球人が付けた名前ではありません。
そしてゾフィーはウルトラマンに「ウルトラマン」と呼びかけています。

謎は深まるばかりです。

深まる謎

侵略しに来た宇宙人が、地球人が呼ぶ「ウルトラマン」を使うのはまだ理解できます。
ザラブもメフィラスも地球を研究している風なところがあるからです。
でも、だからといってM78星雲人のゾフィーまで「ウルトラマン」と呼ばなくても……。

よく考えたら、「ザラブ」とか「メフィラス」というのもおかしいですね。
地球人を「地球」と呼んでいるのと同じようなもんです。

宇宙の法則というのは謎が多いので、まだまだ考えていく必要がありそうです。

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